この店には、たまに、空から少女が降ってくる。 困ったことにこれは今のところ解明ができない謎としてぼくの前に立ちふさがっており、この壁を貫通して向こう側を訪れる見通しはまるで立っていない……… 東方創想話投稿作品「少女の落下について」、ある日拾った本、そこに描かれた言葉が想像を刺激し、やがて存在を創造する「ここからはじまる物語について」、生きるために新天地を訪れた『ぼく』。彼が降り立った天国の正体を描く「天国にそっくりな星について」、その他過去作品10編に加え、書き下ろしである「箱の中の宇宙について」「これからの未来について」「後書きについて」を合わせた、記念すべき初SF短編集。